SEO外注の費用相場は、2024年から2026年にかけて構造的な変化が起きています。 従来のSEO対策に加え、GEO対策(LLMO対策・AI検索対策)への予算配分が必要になったことで、外注費用の総額と内訳が変わりつつあります。
この記事では、2026年時点のSEO外注費用の相場を整理し、AI検索時代の予算配分と業者選びのポイントを解説します。 なお、GEO対策・LLMO対策・AI検索対策はいずれも「AI検索エンジンで自社コンテンツが引用されるための施策」を指す同義の用語です。
従来SEOの費用相場(2026年版)
まず、従来型SEO(Google検索を中心とした施策)の費用相場を確認します。
| サービス内容 | 月額費用 | 内容 |
|---|---|---|
| SEOコンサルティング | 10万〜30万円 | 戦略策定・改善提案・レポート |
| テクニカルSEO | 10万〜25万円 | サイト構造・速度・クローラビリティ改善 |
| コンテンツSEO | 15万〜50万円 | 記事企画・制作・入稿 |
| 被リンク施策 | 5万〜20万円 | PR記事・寄稿・メディア露出 |
| 総合SEO | 30万〜80万円 | 上記すべてを含む |
2024年と比較して、従来SEOの費用相場自体は大きく変わっていません。 変わったのは、この予算に加えてGEO対策の費用が必要になった点です。
GEO対策の費用相場
GEO対策(AI検索対策)の費用相場は、以下のとおりです。
| サービス内容 | 月額費用 | 内容 |
|---|---|---|
| AI検索引用状況の調査 | 5万〜15万円 | 主要AIエンジンでの自社引用率調査 |
| 構造化データ最適化 | 5万〜15万円 | Schema.org対応・FAQ構造化 |
| AI引用向けコンテンツ設計 | 10万〜30万円 | 引用されやすい記事構成・データ提示 |
| モニタリング・レポート | 5万〜10万円 | 月次の引用状況追跡・改善提案 |
| GEO対策総合 | 15万〜50万円 | 上記すべてを含む |
GEO対策は従来SEOと独立して実施するのではなく、既存のSEO施策に組み込む形が一般的です。 そのため、SEOとGEOを一体で依頼できる業者を選ぶことで、重複コストを抑えられます。
2024年→2026年の費用変化
SEO外注の費用構造が2年間でどう変化したかを整理します。
| 項目 | 2024年 | 2026年 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 従来SEO月額 | 30万〜80万円 | 30万〜80万円 | ほぼ横ばい |
| GEO対策月額 | 0〜10万円 | 15万〜50万円 | 大幅増加 |
| AI活用によるコスト削減 | なし | -10万〜-20万円 | 新規 |
| 総額 | 30万〜80万円 | 35万〜110万円 | 17〜38%増加 |
GEO対策の費用が加わった分、総額は増加しています。 一方で、AI活用による記事制作の効率化で、コンテンツ制作費が下がっている面もあります。
AI検索時代の予算配分
2026年のSEO外注予算を、従来SEOとGEO対策にどう配分するかは、業界とビジネスモデルによって異なります。
| 業界・状況 | 従来SEO | GEO対策 | 理由 |
|---|---|---|---|
| BtoB SaaS | 60% | 40% | 購買プロセスでAI検索利用が増加 |
| ECサイト | 80% | 20% | 商品検索はまだGoogle中心 |
| 製造業 | 50% | 50% | 技術情報のAI引用が重要 |
| メディア・出版 | 70% | 30% | トラフィック源の多様化 |
| 士業・コンサル | 50% | 50% | 専門知識のAI引用が信頼に直結 |
一律の配分比率はありません。 自社サイトへのAI検索経由の流入を測定し、その割合に応じて予算を調整するのが合理的です。
従来SEOの予算を見直すべきポイント
2026年にSEO予算を見直す際、以下の3点を確認してください。
1. AI Overviewの影響を受けているクエリの特定
Google検索のAI Overviewにより、クリック率が低下しているクエリがあります。 これらのクエリに対するSEO投資は、GEO対策(AI回答での引用獲得)に振り替えることを検討してください。
2. コンテンツ制作のAI活用度
記事制作においてAIを活用している業者は、従来型の業者より記事単価が20〜40%低い傾向があります。 同じ予算で制作本数を増やせるため、業者の切り替えや契約見直しの余地があります。
3. 被リンク施策の費用対効果
被リンク施策は、従来SEOにおいて重要な位置を占めてきましたが、GEO対策では直接的な効果が限定的です。 被リンクに月額10万円以上を投じている場合は、一部をGEO対策に振り替えることを検討してください。
SEO+GEO一体型プランの費用
SEOとGEOを一体で依頼できるプランの費用相場を示します。
| プラン | 月額 | 含まれる施策 |
|---|---|---|
| ベーシック | 30万〜50万円 | テクニカルSEO+基本GEO対策 |
| スタンダード | 50万〜80万円 | SEO+GEO+コンテンツ制作(月5〜8本) |
| プレミアム | 80万〜120万円 | フルSEO+フルGEO+コンテンツ+レポート |
一体型プランを選ぶメリットは、SEOとGEOの施策を統合的に設計できる点です。 別々の業者に依頼すると、施策の方向性がバラバラになり、コンテンツの重複も発生しやすくなります。
業者選びのチェックリスト(2026年版)
2026年にSEO外注先を選ぶ際、以下のポイントを確認してください。
- GEO対策の実績・知見があるか
- AI検索での引用状況を計測するツール・手法を持っているか
- SEOとGEOの統合的な戦略を提案できるか
- AI活用によるコンテンツ制作の効率化に対応しているか
- Google以外のAI検索エンジン(Perplexity、ChatGPT等)の動向に精通しているか
- 契約内のサービス範囲と追加費用の基準が明確か
特に「GEO対策の実績」は重要な判断基準です。 2026年現在、GEO対策を標榜する業者は増えていますが、実際に成果を出した実績がある業者は限られています。
契約形態の比較
SEO外注の契約形態と、それぞれの特徴を整理します。
| 契約形態 | 月額目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 月額固定 | 30万〜120万円 | 予算管理が容易 | 成果保証なし |
| 成果報酬 | 月額5万+成果課金 | リスク低減 | 単価が割高 |
| スポット | 50万〜200万円/回 | 必要な時だけ | 継続性に欠ける |
| ハイブリッド | 月額20万+成果課金 | バランスが良い | 設計が複雑 |
BtoBのSEO外注では、月額固定型が最も一般的です。 成果報酬型は「成果」の定義が難しいSEOにはあまり適しておらず、採用している業者は少数です。
まとめ
2026年のSEO外注費用は、従来SEO(月額30万〜80万円)にGEO対策(月額15万〜50万円)が加わり、総額は35万〜120万円のレンジに拡大しています。 AI活用による制作コストの削減はあるものの、施策範囲の拡大分を完全には相殺できません。
予算配分の見直しポイントは、AI Overviewの影響分析、コンテンツ制作のAI活用度、被リンク施策の費用対効果の3点です。 SEOとGEOを一体で対応できる業者を選ぶことで、統合的な戦略設計と重複コストの削減が可能です。
参考文献
- FirstPageSage (2024). SEO Pricing: How Much Does SEO Cost in 2024
- Aggarwal et al. (2023). GEO: Generative Engine Optimization. arXiv:2311.09735
- BrightEdge (2025). Generative AI Snapshot: How AI Search Is Reshaping Organic Traffic
- Search Engine Journal (2025). SEO Industry Survey